バレンタインデーはチョコレートの祭典-。デパートでのフェアや集客施設でのイベントなどバレンタイン商戦が本格化してきた。2月14日のバレンタインデーまで、世界中のパティシエが腕によりをかけた自慢のチョコが日本に集結する。好みのチョコを発掘するコツをチョコバイヤーたちに教えてもらった。(村島有紀)
【フォト】年代、男女で異なるイチオシ…プランタン銀座でバレンタイン用チョコの販売会議
◆各国の文化
フェリシモ(神戸市中央区)で世界のチョコを開拓し、通販カタログ「幸福(しあわせ)のチョコレート」を担当する木野内美里(きのうち・みさと)さん(45)はチョコバイヤー歴16年。手作りチョコのパティシエを探し、10カ国107店舗を訪れ、これまでに138ブランド1638種類のチョコを輸入販売した。
カカオと砂糖を混ぜて作るチョコ。グローバル化が進み、国別の特徴は薄れたが、大人っぽい味のフランス産、ヘーゼルナッツ入りが多いイタリア産などチョコはそれぞれの国や地域の文化を色濃く反映している。
木野内さんは「良いチョコは光輝いている。甘さを抑えた大人のチョコがあるのはフランス産。満足感が欲しいときにはベルギー産やオランダ産から探すといい」とアドバイス。
好みのチョコの簡単な見分け方は、自分の好きな飲み物がよく飲まれている国のチョコを選ぶこと。日本の場合は日本茶にもよく合うチョコが多い。特にほうじ茶との相性は抜群だ。バラやフルーツなどフレーバー(香り)が強いチョコが多いイギリス産は紅茶。本来は相性がよくないワインとも合うチョコはフランス産から見つけやすい。
◆産地にこだわり
最近は、ワインやコーヒーを選ぶようにカカオの産地にこだわる店もある。日本橋高島屋(東京都中央区)3階にあるショコラ・バー「パスカル カフェ」(フランス)は、ベネズエラ産やブラジル産など6種のカカオを使ったチョコレートを販売。カフェ内で試食(有料)も可能だ。
お目当ての男性を連れて事前にカフェで試食すれば、バレンタインチョコ選びの参考になりそうだ。
チョコレートの年間売り上げの1割を占めるといわれるバレンタイン商戦。今年、日本で販売される各国のチョコレートの一部は-。
【フランス】ボルドーの「ラ メゾン ダリコー」(スペシャルボックス)はワインと相性がいい。4個入り、1700円。フェリシモのカタログ「幸福のチョコレート」とウェブサイト(www.felissimo.co.jp)で販売。
【ベルギー】ブルージュの「チョコレートライン」はベルギーの中でも「奇才」と呼ばれるショコラティエ、ドミニク・ペルソーネの作品。伝統的なチョコだけでなく、チョコを直接塗るリップスティック(945円)やチョコレートクリーム(1470円)なども。30日~、三越銀座店(東京都中央区)8階催し物会場で販売。日本初上陸。
【米国】シカゴの「ショコラティン」は宝石をイメージした美しさで、グラミー賞やアカデミー賞の受賞者向けギフトになった。ジュエリーボックス(9個入り、5145円など)。ショコラティンショコラティエは日本出身の和田理恵子。23日~、阪急うめだ本店(大阪市北区)で販売。日本初上陸。
PR